完全呼吸の仕方

「死なない杯」を見て、自分の実践している冷凍都市でも死なない方法を考えていた。

そもそも広島では東京より「都市が冷凍化すること」がない気がする。街の隙間のような場所なんていくらでもあるし、野生の夏みかんもなっていてたまに子どもたちがもいで食べたりしている。近所のおばあちゃんが庭でなった作物のジャムをわけてくれるし、暇な老人はなにかあるごとに杵と臼で餅をついている。
冷凍なんておこがましい、冷蔵都市くらいだ。

しかし冷蔵だとしても、生きづらいなあと思う日もある。そういう日はだいたい胸が苦しい。広島ですらこれだ。東京の生き辛さなんて計り知れない。そこでその生きづらさを軽減すべく、また死なない杯を盛り上げるべく、このたびわたしの実践している死なない案件を書かせていただくことにした。それは「完全呼吸」である。

あなたは気づいているだろうか。実は「生きづらいなあ」と思うとき、呼吸は浅くなっている。生きづらいなあと思った時に胸が苦しいのは、浅い呼吸が原因だ。
呼吸をするとき、胸はふくらんでいるだろうか?お腹は動いているだろうか?肩は上がっているだろうか?
「呼吸は肺でするもの、なぜお腹や肩が関係あるのか」と少し医学的な知識のある方はおっしゃるかも知れない。その通り、呼吸は肺でするものだ。では肺の大きさをご存知だろうか。

ババーン
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そう、肺はめちゃめちゃ大きいのだ。上は鎖骨、下はお腹まである。なので呼吸をするときに胸、腹、肩が使えていなければ、それは完全呼吸とは言い得ない。
もうおわかりだろうが、完全呼吸とは「肺のすべてを使って呼吸すること」なのだ。これができれば酸素がより取り込めるので疲れにくく、頭も冴えてくる。姿勢も良くなって苦しくなくなる。ぜひ冷凍都市で取り入れていただきたい案件である。

【ハウトゥー完全呼吸】
先に少し専門的な話をしよう。肺は3つの部分で成り立っている。
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上葉、中葉、下葉である。この3つをうまく使っていくのがポイントだ。

1.息を吐ききる
息を吸うには息を吐ききらなければ始まらない。どんな方法でも良い、あなたの肺に残った空気を頑張って絞り出して欲しい。

2.息を吸う
ポイントとなるのが3つの部分全てに酸素を行き渡らせるということ。
まず、腹を膨らませるように息を吸い込む。その後、胸を膨らます。最後に肩をあげて目一杯息を吸い込む。
下葉→中葉→上葉の順に空気を取り入れていくイメージだ。これで肺の全部が使えていることになる。

3.息を止める
数秒息を止めて、肩の力を抜く。ここで冷凍都市で死なないためにしっかり呼吸しているということを意識しよう。

4.息を吐く
息を吐く順番も、吸う順番と一緒だ。腹から吐き、胸を縮ませるようにし、肩を下ろしていく。この時背筋がまっすぐ伸びた、自然な姿勢に戻ることが望ましい。

5.繰り返す
何回でも良い、酸素が十分に身体の隅々にまで行き渡るように完全呼吸を途切らすことなく続ける。

以上が完全呼吸のやり方だ。どう、簡単そうでしょう。実際簡単なのだ。
実践してみると、最初に吐いた空気の3~5倍位の空気が吸えるので驚くことだろう。
肺は大きな臓器ゆえ姿勢との関連も深い。肺が縮こまっていたら必然的に背骨も縮こまって丸まる。それが完全呼吸をすると、否が応でも肺をふくらませるので姿勢も良くなりまた前を向いて歩けるようになる。酸素もたくさん取り入れられるので脳が疲れにくくなってポジティブになる。良いことづくめの呼吸法だ。(ちなみに巷でよく聞く「腹式呼吸」は、これの腹だけふくらませるバージョンである。)


通勤電車のなか、コンビニに行くまで歩く間、お風呂でリラックスしているとき、退屈な会議の途中、プレゼンの資料作成の合間、いつでもどこででも出来る。これは正式にはヨガのとき用いる呼吸法らしいが、わたしはヨガのことはよく知らない。でもヨガのときやったって良い。わたしは患者さんの歯を削るときやカルテを書いているとき、そうでなくても日頃気付いた時に実践している。

非常に安価で(空気は地球上に溢れている)、個人で実践できて(呼吸はひとりでするものである)、持続可能(というか呼吸しなければ死んでしまう)なので、こちら「死なない肺」が多くのひとに取り入れてもらえるものであったなら嬉しいと思う。

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