「クスリで病気は治らない」を読んでみた

早朝4時ってね、朝というかまだ深夜なんです。日の光を待つ街がうるうると眠っている。タクシーが数台通り過ぎて、舞う風の冷たさに指先だけが冴えて、それで、ようやく自分が春を待っていることを知るんです。

おはようございます、ゆきじです。

今日は東京で講座受講の日。4時起きで化粧を仕込みましたがどれくらい持つのか…あくびをしまくってるのですでに崩れ始めています。マジ諸行無常。祇園精舎の鐘の音がさっそく頭の中でリフレインしていますが、強く生きていきたい。

さて、今日紹介する本はこちらです。

クスリで病気は治らない
著者:櫻井正智

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著者は元外科医の漢方医。
「自分が死ぬのが怖かったから、医者になった」というなかなか見ない動機をお持ちの方です。そのモチベーションでひとは医者になれるんだ…でも生きることって無意識に関わる大脳辺縁系の欲求だからかなりモチベーションとしては高いのか?

しかし医者になって気づきます。1学年100人のうち、30代で数人が早死にしている。職業別の統計でも医者は特に寿命が長いわけではなく、「医者になれば病気を防げる」という目論見で医者になった自分の得意分野の知識も役に立たないことに気づくんですね。このことから西洋医学は本当の病気の予防法を知らないのではないかと考え始め、西洋医学に限界を感じ、5年間外科医をされたあとに漢方医に転身されました。

ツイッターのTLでも話題になってますが、医者って激務なんですよね。わたしは歯科医師でしかも大学病院では1年しか働いてませんが、一般的に36協定なんてありません。しかも応召義務という法律もあるので時間外にも治療拒否出来ないし、全身を管理する必要のある科ならなおさらです。容体が急変すると容赦なく夜中にコールされる状況で、場所によっては本当にダークマターよりもブラック

著者も、早死にする外科医は仕事の大変さに命をすり減らしたのみならず、自分の生活スタイルに頓着しなかったと書いています。食事を決まった時間にとるとか、食事の量を考えるとか、季節のものを食べるとか、こういった概念は西洋医学にはないんですね。逆に、東洋医学はこれを大切にしてきた。ですので、東洋医学に触れられる場所である漢方医に転身されたようです。

内容は、西洋医学と東洋医学の違いの説明や、漢方にまつわる東洋医学の解説、自己治癒力を高める予防法について、その他著者の思ったこと感じたことなど、徒然なるブログっぽい感じ。各コンテンツが短編で話題がころころ変わるので1つの項自体が深くはありませんが、そのぶん親しみやすく浅く広く東洋医学に触れられる書き口となっています。養生の仕方として食べ方のことだけでなく、気の持ちかたが身体に影響を及ぼすことや「感情と臓器の関係性」など、中医学の基礎編をわかりやすく解説してある項もあります。短編ブログみたいな記事をまとめてあるので「何かに寄稿したものをまとめたのかな?」と思ったのですが、特にそういうわけではなさそうでした。

治療方針や生き方として西洋医学と東洋医学で迷われている方、漢方や中医学に興味があるけど何から手をつけて良いかわからない方にオススメのファーストステップとしての一冊です。


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